2022.10ついに札幌へ移住!!

開業届を出しに税務署へ行った話【フリーランス・海外ノマド】

こんにちは。
医療職15年を経て2020年に退職。
好きな時に好きな場所で、ノマド生活を始めた“たむたむ”(@Tamtabi_jp)です。

私は30代・医療職。
もうすぐ退職して、フリーランス(海外ノマド)としての生活が始まります。

(コロナの関係で、しばらく国内ノマドの可能性もあり。)

そこでずっと考えていた「開業」手続きを、重い腰を上げてやってきました。
これで私は晴れて「個人事業主」。

思っていたより簡単でモチベも上がるので、迷っている方にもおすすめですよ~。

とは言っても、そもそも税務署というハードルが高いです。
今回は私が「開業届」を出すまでにやったこと、税務署での様子を紹介します。

こんな感じかぁ~と開業への後押しになれば幸いです。

開業のきっかけ・目的

いきなり「フリーランス」として働くために開業しよう!!と思ったわけではありません。
むしろ開業の意味も知らず「個人事業主=会社を作る」というイメージでした。(全く間違った知識です…)

まずは、退職したあとにフリーランスとして働くと決めました。
仕事はパソコン1つでできれば何でも良くて、自分が一番得意だった文章を書くこと「ライター」。
いざフリーランスとして働こうとすると、必ずぶち当たる壁があります。

税金

雇われ時代は何にも考えなくても勝手に引かれ、よく分からない年末調整をするとちょこっと還付される税金。
いわゆる所得に対する税金「所得税」です。

  • フリーランスになるとお金のこと全部自分でやらなきゃいけないんだ。
  • 所得税ちゃんと払わない=犯罪「脱税」
  • え?青色申告?なんか聞いたことあります。節税なんでしょ?
  • じゃぁ…青色申告するか…。

という感じで察した私。

「青色申告するか…」

ってぼんやり思ったところで「さっっぱり何やっていいか分からん!!」。
半年前の私は、その心の叫びを聞かなかったことにして一旦封印しました。←真似しちゃダメ

半年後、いい加減封印を解きました。(釈然としない顔)

ちんぷんかんぷんな税金関係のことをネットで調べていくと、どうやら「青色申告するには開業しなきゃいかんらしいぞ」という事実を知りました。

だから私の開業のきっかけと目的は

「青色申告したい(しなきゃいけない)から」です。

開業への熱い思いとかありません(笑)
やらねばならぬと悟ったので、重い腰を上げた。
それまでです。

準備したこと・考えておくこと

それでは「開業」したい人が準備しておくことは?
税金や開業の専門家ではありませんが、私がやってきたことをまとめておきますね。

  • 国税庁のページから開業届を見てみる
  • 税務署を偵察。開業届の用紙だけもらってくる
  • 税務署の相談サービスを利用する
  • 開業日を決めておく
  • 屋号を決めておく(必須ではない)

正直これだけですね。
開業届を出すこと自体、それほど難しい手続きではないのです。

税務署に開業届の用紙はあります。

でも国税庁のHP(↓から)からもDLできるので、一度書式を見ておく方が安心です。
そのままPCで記入もできるので便利ですよ!

※そのまま郵送で提出することもできますが、私は他にも不安があったので窓口へ行って提出しました。

開業日は、「開業してから1ヶ月以内に開業届を提出」しないといけないので、遡って日を指定することもできます。拘りのある人はきちんと決めておきましょう。

屋号は決まっていなければ、記入しなくても良い項目です。


開業と一緒にやっておくといいこと

せっかく税務署にいくなら、他にやっておくことはないか?

ありますあります!

また行くのもめんどうなので、せっかくなら一度で終わらせましょう。

青色申告承認申請書

この申請書を出すことで、晴れて今年度から「青色申告」をすることができます。
私はこれがそもそもの目的だったので、忘れるわけにはいきません。

開業届 + 青色申告承認申請書 は税務署の方も慣れているので、さくさく見てくれます。
開業届と同じく、ネット上に用紙があるので事前に記入していくとスムーズ!

私は分かる範囲は記入していき、分からないところを税務署で質問しました。

電子申告のID・パスワード発行

これは確定申告を「電子申告」するための手続きです。

注意!

2020年度の確定申告(2021年の2~3月)から、電子申告しないと青色申告特別控除額の満額65万円控除を受けられないんです。
マイナス10万円の55万円控除に減額されてしまうんです。
えらいこっちゃ。

私は青色申告自体が未経験なので「え、どゆこと?」とさらに混乱。


(税務署でいただいた資料より)

とりあえず分かったのは、「青色申告特別控除の65万円控除を受けるための電子申告には、ID・パスワードの発行が必須である」ということです。

電子申告する方法はもう一つありますが、面倒くさそうで私は却下。(カードリーダが必要らしい。)
とりあえずは税務署に行ったタイミングでID・パスワード発行をしておくのがおすすめです。

これも職員に伝えれば、「あぁ!」とサクサク案内してくれます。
PCを操作して自分のIDとパスワードを登録します。

所要時間は5分ほど。

納税管理人の申請

私はこの申請はしなかったのですが、確定申告するにあたって代理人を設ける人は必要。
ただ、税務署の方にいろいろお話を聞いて、ひょっとすると必要になるかも…。
と思い始めています。

今後、要検討事項です!

海外ノマドワーカーの場合、開業届はどうなる?

開業届は本当に簡単な手続きで完了します。
ただ、私の大問題は「今後、海外を点々としながら仕事をする」という生活スタイル。

確定申告で納める税金「所得税」は、本来「居住している国」に納めるものだそうです。
(そんなことも知らなかった私)

じゃぁ私はどうすればいいの???と不安でいっぱいでした。

私の実際の経験談

私の今後の生活スタイル(予定)はこんな感じ。

  • 海外でノマドワーカーとして暮らす
  • どこの国にどれだけいるか、全く未定
  • 日本の企業と仕事をするため、所得の発生原は日本国内
  • 海外転出届を出す予定なので「非居住者」扱い
  • 日本にもたまに帰ってくる
  • 海外生活がいつまでになるか不明

国内でノマドワークをしている人は、今の時代少しずつ増えています。
ひょっとすると税務署の方も、そういうイレギュラーな生活環境のこと慣れてないかな~~という希望を抱いていました。

そもそも自宅で開業届を記入しようとするも、分からないことだらけ。

  • どこの税務署に行くべきなのか?
  • 住所はどこの住所を書けばいいのか?
  • マイナンバーは記入しても、非居住者になると削除されるけど?

間違ったことを書いて行くより、直接聞いてみよう。
と思い、質問をまとめて緊張しつつ税務署に行きました。


受付に並んでドキドキしながら、「あのー開業届と青色申告の申請書を…」と言っただけで、「あ、はい!」と話が通じてε-(´∀`*)ホッ…としたのもつかの間。

私の開業届をチラッとみた職員に「え、住所書いてください。え?海外?え?今の住所は?」と呆れたような対応をされる。

え、なんでそんな言い方されんといかんの。
分からんから空けてきたのに「は?なんで住所も書いてないん?」みたいな言い方…。

「なので、これから海外あちこちで生活しながら仕事をして…」

 

「海外?これは国内での確定申告のことなので!」

 

「いや、だから住むのは海外ですが、国内のクライアントと契約をしてリモートで仕事を…」

 

「海外なら住む国の方式に従って納税を(うんたらかんたら)。え、納税はどこのエリアでする予定ですか?」

 

「いや…(定住しないんだが)(どこのエリアですればいいか分からんから聞いとるんだが)」

数名並んでいて忙しかったのかもしれないけど、矢継ぎ早に私が話終わるより前に断定的に話されるので「え、この人なんなん…」となったのが最初の印象です。

「初めての手続きなので分からないことがあります。」と伝えているのに、ゴリゴリ専門的なことを聞かれて、私がとんちんかん(?)な答えをしたからか「(はぁ?)」みたいな反応をされる。

正直どうなのこれ。
私は初っ端から「わ…開業なんてしにくるんじゃなかった」って思っちゃいましたよ。

私の体験談なのでそのまま書きましたが、税務署の方が全員そうではないです。
周りで話しているのを聞くと、穏やかで丁寧な方がたくさんです。
私の運が悪かったんでしょうかね。

窓口で押し問答していると、「相談コーナーにご案内しますのでお待ちください。」と言われる。
正直ホッとした。
このままこの感じの悪い人と話してたら、私言いたい事言えない。


数分待って、個別に仕切られた相談コーナーへ担当の人が案内してくれました。
しかし…これまた運が悪かったのか、専門用語+弾丸トークの人に当たってしまう( ノД`)
でも開業するしかないんだし、ここで適当に言われるままやってたら今後困る!

と思い、必死に自分の状況を伝える。
あちらからすれば謎な生活スタイルのようで、度々「は?」みたいな表情されて心折れそうになるも伝える。

何度か、「ちょっと確認してきます。」と離席され、次に「専門の」職員が来た。
何の専門なんだか知らんけど…。


私が全ての手続きを終えて税務署を後にするまで1時間半くらい。
きちんと開業して、青色申告承認申請書も出して、電子申告のためのID・パスワードも発行した…のに。
ぐったり疲れすぎていて、すぐさま開業を喜べる状態になかった。

結局は「専門の」人が来てからも、海外ノマドワーカーとしての生活を詳しく説明。
その結果、キーとなるのは「居住者か非居住者」であるということ。

ざっくりですが、私が説明されたのは以下の内容です。

私がどんな生活スタイルであろうと、日本の居住者であれば納税は日本にできる。
しかし、非居住者であれば「居住」している国のやり方に沿って納税しなければならない。

私の場合、海外転出届を出すことで「非居住者」ということになる。
だから、いくら国内のクライアントと仕事をしていても日本で確定申告できない

それほど知識があるわけでもないので、専門家にそう言い切られるともう反論の余地はなくて…。

  • 「え…でも同じような生活スタイルで働いてる海外ノマド多いけど…」
  • 「ひょっとすると私の確認不足で、みんな海外転出せず住民票を残して海外ノマドやってるのかも?」

と不安になってきて強く出られませんでした。


↓この辺が参考になるかと!!


そして悪いことに、現在の世界情勢。
コロナ収束がいつになるかで、私の生活も大きく変わります。
これまでどおり国内で生活するしかないかもしれません。

そうなるとやはり日本の「居住者」として、国内で確定申告しなければならない。

とりあえず今日ここで「青色申告承認申請書」を提出しておいても、困ることにはならんだろう。
もう一度海外ノマド界隈のことを調べて出直そう。

ということで、一旦「居住者・非居住者」問題は置いておいて開業しました。
もう開業の喜びとはどこへ?

税務署を出ての第一声は「と、とりあえずできたぁ~~~しんど…」でした(笑)

これから検討する問題

当初の目的の「開業」はできたものの、問題は山積み。

海外ノマドワーカーというまだまだ特殊な生活スタイルは思ったより大変でした。

私が、退職までに考えないといけない問題は3つ。

居住者・非居住者問題

これが一番の問題です。

「海外転出届」を提出すると、住民票が国内にない「非居住者」となる。

基本「納税は居住している国に納める」ものらしいので、私は日本の納税対象外。

海外であちこち移動する生活スタイルなので、「移住」でもなく「拠点らしい拠点」もない。
言うなれば日本が「拠点」です。

収入があれば、どこかで納税しなければならないので「払わなくていいんだ~ラッキー☆」というわけにはいきません。
国内で納税できるよう「居住者・非居住者」問題、重要です。

納税管理人の申請

次に「納税管理人」の問題。

私の代わりに納税関係のやり取りをしてくれる代理人ですね。
この存在は知っていたのですが、私は自分で帰国して確定申告をするつもりでした。
管理人を立てる方がめんどくさいし、どうせ年に何度か帰国するので自分でやりたかったんです。

しかし税務署で話を聞いていると、「確定申告」関連でもし何かあっても海外にいると連絡が取りずらいな…と感じました。

管理人は親・兄弟でなくても友人でも問題ないと言われました。
面倒はかけてしまいますが、一応候補を挙げておこうと思います。

最終手段としては、納税管理人の代行サービスをしている税理士さんにお願いしようかな。

電子申告できない問題

そして「電子申告できない問題」。

こちらも「居住者・非居住者」問題が絡んでくるのですが「非居住者」だと電子申告できないそうです。
ネット上で確定申告を済ませることができない、ということ。

「非居住者」の時点で海外にいるはずですので、確定申告のために一時帰国することになります。
もしくは、↑の「納税管理人」に提出してもらうわけです。

大問題なのは2020年度(令和2年度)からは電子申告じゃないと控除額が10万円少なくなること。
確定申告のために一時帰国するのは問題ないのですが、きちんと申告するのに10万円少なくなるのは痛いです。

時代柄、オンラインでの手続きを勧めたいのは分かりますが、なぜ非居住者だけ電子申告できないのか…。
ちょっと納得いかないところです。

次は税務署の無料相談を利用しよう!

何も分からない状態であれこれ難題にぶつかり、ヘロヘロになって帰宅した私。
でも分からないなりに、やりたかったことは無事に達成!

開業届を出し、個人事業主となりました。

青色申告承認申請書も提出して、青色申告をする資格は得られました。

屋号は「たむ旅」です\( ‘ω’)/

恐らく、海外だの非居住者だのという問題がない方であれば、本当にすぐに手続きは完了します。
10分もあれば終わります。私の体験談だと大変そうですが、「開業するだけ」なら超簡単。

開業、迷っている方はぜひチャレンジしてみてください!!

そして「分からないことが多すぎる」という人は、税務署の無料相談を利用するのがおすすめです。

私ももう一度不明な点をまとめて、無料相談で聞いてみようと思っています。
税務署によると思いますが、私の最寄では「事前予約が必要」とのこと。
そして事前にある程度相談内容を伝えておくことで、専門のスタッフが対応できます。と教えてくれました。

税務署と聞くとなんだか怖いイメージがありますが、市役所なんかと雰囲気は変わりません。
きちんと「初めて開業手続きをするので教えてください。」と伝えれば相談に乗ってくれます。
今回私が不愛想な人に当たったのは運なのだと思います(笑)

開業、してしまうとなんともあっさりでしたが、私にとっては大きな一歩でした。

今年度の確定申告がどうなるのか今から心配もありますが、個人事業主としてこれから成長していきたいです♪


4 COMMENTS

miim

初めまして、とてもありがたく記事を読ませていただいています。
私も今ちょうど同じ壁にぶち当たっております。
海外在住のフリーランスで主な収入は日本からになります・・・
海外に住民票を移してしまうと、年金受給や銀行口座を手放すことになります。
これはちょっと今の時点では今後の生活にダメージが大きいので
私も開業届を日本で登録するしかないと結論が出ました!
様々なHP書類関係のリンクがあって、本当に助かります!
早速、書類だけでも作成したいと思います。

返信する
たむたむ

miin様

初めまして!コメントいただきありがとうございます。
海外フリーランスと税金、大変な問題ですよね…。

なんとなく「大変だった体験を記事にしてやろう!」と書き殴った記事だったのですが、
そう言っていただけて本当に嬉しいです。

これからは自由な働き方が増えると思うので、
柔軟なシステムができてくれると嬉しいですよね。
新しく分かったことや経験があれば、また記事にしていきたいと思います。

開業スムーズにいくようお祈りしています♪

返信する
あやぱん

初めまして。今似たような壁に打ち当たり様々なネット検索をしていた所でこちらのブログに辿り着きました。ありがとうございます。現在はどうなってらっしゃるのかとても気になります。

わたしも海外在住で、クライアント様は日本、今は住民票がまだあるところで、ちょうど母に抜いてもらうのを頼んでいた矢先でした。 日本円でお支払いしていただいて、日本の銀行に振り込まれています。

この場合は開業届、納税、確定申告はどこにしたらよいのだろうかと、、さまよいちゅうした。。

返信する
たむたむ

あやぱんさん、初めまして!
ちょうど帰国のタイミングに重なり、返信が遅くなり申し訳ありません。

あやぱんさんはすでに海外在住なのですね!
私の場合、ちょうどコロナ禍に突入するタイミングで…結局海外ノマドというわけにいかなくなりました。
今やっと海外ノマドを始めましたが、住民票は抜いておらず日本に納税しております。

ただその頃調べた結果ですと、
海外でも1年のうちある程度滞在(居住)しているのであれば、その国への納税義務が発生する。と聞きました。
「ある程度」は国に寄りますが6ヶ月以上が多いようです。
183日ルール(短期滞在者免税制度)というのもありややこしいですよね…。

あやぱんさんの場合は在住なので、一度その国で納税すべきかどうかの確認が必要なのかなと思いました。
全然お力になれず申し訳ありません。
手間がかからずよい手段が見つかりますように。

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